
裏ハムラ法は、クマを改善するための施術の一つで、下まぶたの粘膜を切開して脂肪の除去または再配置します。皮膚ではなく粘膜を切開するため、傷あとが残らず、表ハムラ法に比べてダウンタイムが短いことが特徴です。
こんな人におすすめ
- 半永久的にクマを解消したい
- 傷跡を残したくない
- 皮膚を切りたくない
- ダウンタイムを短くすませたい
詳細
裏ハムラ法の手術の流れ
1.まぶたの裏側(結膜)を切開
2.眼窩脂肪の表面に沿って骨まで到達
3.骨と皮膚をつなぐリガメント(靭帯)を剥がす
4.眼窩隔膜を切開し、眼窩脂肪を露出
5.眼窩隔膜、眼窩脂肪を頬の骨上に固定
ダウンタイム
個人差はありますが、術後2週間で腫れや内出血が引き、1ヶ月程度で見た目の違和感はなくなります。下瞼の固さや違和感などの症状も、3ヶ月程度で回復します。
裏ハムラ法の歴史
裏ハムラ法は、目の下のたるみやふくらみに対する治療法として、1980年代から発展してきた術式です。
1981年、Dr.Loeb(ローブ医師)が眼窩脂肪(がんかしぼう)を取り除くのではなく、移動させることで目元のふくらみとくぼみを同時に改善する新たなアプローチを発表しました。1995年、Dr.Hamra(ハムラ医師)がこの手法を発展させ「ハムラ法」と呼ばれる術式になります。
さらに2000年には、Dr.Goldberg(ゴールドバーグ医師)が皮膚を切らずに、まぶたの裏側(結膜)からアプローチする方法を発表。従来の手術に比べてダウンタイムが短く、表に傷跡が残らないというメリットが加わり、より洗練された治療法へと進化しました。
日本ではこの術式を、医学的には「経結膜的眼窩脂肪移動術」と呼びますが、ハムラ法をまぶたの裏側(=裏側)から行うという点から、一般的には「裏ハムラ法」という名称で広く知られています。
関連する施術
- 表ハムラ法
- 裏中顔面リフト追加
- 経結膜脱脂(脂肪取り)
監修医師

日下邊 直樹
所属・資格
日本形成外科学会 形成外科専門医
経歴
2013年 | 杏林大学医学部医学科 卒業 |
2013年 | 杏林大学病院 初期臨床研修 |
2015年 | 杏林大学病院 形成外科 |
2016年 | 豊岡第一病院 形成外科 |
2017年 | 東名厚木病院 形成外科 |
2019年 | 杏林大学病院 形成外科 |
2020年 | 東名厚木病院 形成外科 診療科長 |
2021年 | 当山美容形成外科 |
2024年 | YOUR FACE |
DOCTOR'S COMMENT
単純な脱脂の場合、脂肪を取りすぎるとくぼんでしまったり、リガメント(くぼみの原因)を処理していないため再発するというデメリットがあります。そのため私は、基本的に脱脂ではなく裏ハムラ法を推奨しています。
クマのお悩みで当院にいらっしゃる患者様のほとんどは、裏ハムラ法の適応です。ただし、下瞼のシワが目立つ場合は、皮膚のたるみも同時に取れるハムラ法をご提案することもあります。
また、脂肪の量が極端に少ない場合や、色味が強い場合は、脂肪注入をご提案させていただくことがあります。患者様によって、解決策や求めている結果も異なるため、まずは診察させていただければと思います。