写真撮影も「治療」の一環
こんにちは。今回は、患者さまのお顔の写真撮影について、YOUR FACE CLINIC(以下YFC)のこだわりを説明したいと思います。
まず、なぜ写真撮影が重要なのか、ということ。YFCでは、施術を受けてもらう患者様には必ず、術前と術後で写真撮影を受けてもらっています。この写真は、患者様とのカウンセリングでも使う重要なものなので、歪みがなく、かつ精細にお顔を撮影する必要があるのです。
実は自分の顔は、正確に認識することが難しいものです。昨今ではスマホにもカメラがついているし、鏡だってあるのに、なぜ?と思うかもしれません。
しかし、鏡では左右が反転してしまいますし、スマホのカメラで普通に撮影しても、他人から見たお顔とは違う見た目になってしまいます。
左は最新スマホの外カメラで撮影した写真、右はクリニックのカメラ(85mmレンズ)で撮影した写真です。お顔の形がまったく違いますよね?
これは、カメラのレンズの歪みによる影響です。スマートフォンに搭載されている多くのカメラは「広角レンズ」と呼ばれるもので、狭い場所をより広く撮影することにむいています。しかしその分、近い被写体の写真には歪みがでてしまうのです。
レンズの種類によっても、お顔の見た目は変わります。50mm、70mm、85mmレンズで比較するとこんな感じ。
YFCで採用しているのは85mmレンズ。このレンズはポートレート撮影などで人気があるもので、歪みがすくないフラットなレンズです。
ちなみに、一般的に肉眼に近いといわれているのは50mmレンズです。しかし、50mmレンズで、バストアップかつトリミングをしない前提で撮影する場合、お顔からレンズまでの距離が近づきすぎるため、歪みがでてしまいます。
YFCでは、自然な距離から見たお顔の形を再現することにこだわりました。いろいろな試行錯誤の結果、85mmレンズが最適だという結論に至ったわけです。
加えて、撮影環境にも工夫を凝らしています。例えばカメラ室では、撮影スタジオで使うような大きなストロボや反射板を使い、顔の細部がきわ立つよう調整をしています。
こちらは、85mmレンズの写真を拡大したもの。目元や肌の表面までしっかりと捉えられていますね。
カメラにこれだけこだわる理由は、患者さまのお顔を、細部にわたって最も自然な形で捉えるためです。患者さまも納得できる施術をおこなうには、まずはドクターと患者さまの共通認識として、実際のお顔を正確に知らなければいけません。写真は単なる画像ではなく、治療の一部として非常に重要な役割を担っているのです。
実は、この撮影スタジオについては、カメラのプロの方にも相談しているのですが、YFCの撮影スタジオへのこだわりっぷりには驚いていました(笑)今後もさらなるアップデートを予定していますので、お楽しみに。
カメラのレンズが違うだけでも見た目はこんなに変わる。左から最新スマホの外カメラ、フルサイズ一眼レフカメラでレンズを50mm→70mm→85mmと変更したもの。… pic.twitter.com/bEiqEDx3or
— 山脇孝徳 【顔の美容外科医】 (@yama_prs1) March 21, 2024