現役ドクターに聞く!二重手術 埋没法ってなに?

YOUR FACE CLINIC

近年、二重手術の代表格となっている「埋没法」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、そもそも一重と二重の違いや、今さら聞けない超基本的な質問、さらに埋没法のメリット・デメリットについて日本形成外科学会専門医の日下邊 直樹医師に詳しく解説していただきました。

一重と二重の人がいるのは、なぜ?

そもそも、まぶたが二重の人と一重の人がいるのはなぜなのか、その仕組みから教えていただきたいです!

日下邊:まず、目を開くというは、まぶたの縁にある「瞼板(けんばん)」という組織を眼球の上にある筋肉「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」が引き上げることでできる動作です。眼瞼挙筋は一部まぶたの皮膚にも線維を伸ばしており、瞼板が引き上げられるときに一緒に皮膚も引き込まれるのですが、そのときにどう折り畳まれるかによって二重の形が決まります。

一重の人と二重の人はどう違うのでしょうか?

日下邊:人によって皮膚につく線維が弱かったり少なかったり、また、皮膚が厚かったり脂肪が多かったりすると、目が開く際に皮膚がうまく折り込まれない状態になります。これが、一重まぶたです。

埋没法ってどんな方法?

二重手術で検索すると「埋没法」という言葉をよく目にするんですけど、具体的にどういう手術なんですか?

日下邊:埋没法というのは、皮膚につく線維のかわりに糸をかけることで挙筋と瞼板の動きにあわせて皮膚も動くようする方法です。そうすることで目を開いたときに皮膚が折り込まれるようになり二重の形ができます。かけた糸の結び目(糸玉)を、まぶたの奥に埋め込むことから「埋没法」と呼ばれています。

埋没法はすぐ取れてしまう?

埋没法は取れてしまうってよく聞くのですが実際どれくらい持ちますか?

日下邊:人によって違うとしか言えないんですよね。数ヶ月で取れてしまう人もいますし、10年以上持つ人もいます。ただ、個人差はありますが、基本的にいつかは取れるものという認識であっています。

持ちが良くなる方法などはあるんですか?

日下邊:持ちをよくするだけなら、糸を増やしたりかけ方を複雑にするなど方法はいくつかあるのですが、将来的に万が一合併症が起きたり取りたくなったときに取ることが難しくなったり、糸を増やす事で合併症のリスクが高まってしまったりと、持ちをよくするメリットよりデメリットの方が大きくなる場合もありますので、持ちだけにこだわらず医師と相談して最適な方法を探すことが大切です。

埋没法のメリット・デメリット

二重の手術には埋没法や切開法などいろいろありますが、他の方法と違う埋没法のメリットは何ですか?

日下邊:最大のメリットは皮膚を切らなくていいことですね。皮膚に開けたすごく小さな穴から針と糸を通して縫うので傷がほとんどできません。また、裏留めという方法だとその小さい穴も開けません。それに伴ってダウンタイムが短いこともメリットに挙げられます。あとは、ほとんどのクリニックで費用が比較的安いこと、施術前のシミュレーションと術後の乖離が起きにくいことでしょうか。


逆にデメリットは何でしょう?

日下邊:大きなところで言うと、先ほどの話の中にもあったように、いつかは取れてしまうことです。一概には言えないですが、例えば、まぶたが分厚い人や皮膚にハリがある若年層は比較的早く取れてしまう傾向にあります。その場合はリスクを説明した上で糸の固定点を増やしたり、埋没法以外の手術を提案したりしています。


埋没法がオススメな人はどんな人でしょうか?

日下邊:なるべく皮膚を切りたくない人、他の方法と比べてダウンタイムが短くて済むので時間の取れない人でしょうか。ただ、本人の希望やまぶたの状態によって最適な方法は変わるので、その辺りも含めて医師とよく相談して決めるのが一番ですよ。

自分の希望とそれに伴うリスクも含めて、医師とよく相談することが大切ですよね。今後も、埋没法の種類など色々とお伺いさせてください!本日はありがとうございました。

日下邊 直樹

所属・資格

日本形成外科学会認定 形成外科専門医

経歴

2013年杏林大学医学部医学科 卒業
2013年杏林大学病院 初期臨床研修
2015年杏林大学病院 形成外科
2016年豊岡第一病院 形成外科
2017年東名厚木病院 形成外科
2019年杏林大学病院 形成外科
2020年東名厚木病院 形成外科 診療科長
2021年当山美容形成外科
2024年YOUR FACE CLINIC

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